学校妨害法があるサウスカロライナ州のハイスクールでの出来事

サウスカロライナ州と言えば、その南端に、大西洋に開いた有数な港町チャールストン市がある。

湾口にあるサリヴァン島には、連邦の要塞Fort Sumterがあり、南北戦争開始の場所となった。
南軍が4月12,3日に砲撃し、守備隊を降伏させた。
この港町チャールストン市は、かつての奴隷貿易で賑わった。

そのサウスカロライナ州には、全国でも珍しい少年法(刑事法)、「学校妨害法」(Disturbing Schools law)がある。

NPR(10月7日)は、同州のSpring Valleyハイスクールで、この少年法を適用して2人の少女らを州の矯正所へ送る用意をした。
ここで紹介するのは、その間の手続と関係者についてである。

先ずサウスカロライナ州の学校には、SRO(School resource officer)という人がいる。
多くは地区警察の人や、そのOBがやっているらしい。
それが、学校内での秩序違反などをチェックして、州の矯正所(Dept. of Juvenile Justice)などへ連絡したり、送致したりする。

本件での2人の少女のうち、1人はチューイングガムをかんでいたのを「止めるように」言われ、止めなかったところ、SROが机ごと引っくり返した上に、上の処置に及んだもので、もう1人は、その一部始終をスマホに撮っていたために、州の矯正所への送致が問題となったようだ。

そのような処理を、連邦憲法違反の角で訴えたのが、「アメリカ人市民権自由連合」(ACLU)である。
その申立て理由として、大要、次のように主張している。

「同法は、思春期にある生徒ならするであろう正常な行動をも、学校内の秩序違反と咎める方向で運用されている…それというのも、同法の要件が余りにも広く、公正かつ安定的な運用が困難なことがある…」。

この訴えに対し、担当した連邦裁判官は訴えを却下している。
主張していることに、法律上の基礎がなく「当事者適格がない…」という訳である。

この学校妨害法は、そもそも学校の外部から(例えば、他の学校の男子生徒が、女子にちょっかいを出すとか)の妨害を取締り、学校の秩序を維持しようとするものであるという。

今の場合、身体の拘束もされていないし、その惧れも合理的にないから、訴える利益を有しないという訳である。
しかし今や、同法に対する非難が喧しくなり、州も改正を考えているという。
それというのも、これまで圧倒的に黒人の生徒が対象とされてきたことが大きいようである。
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